サンジョベーゼ、パーフェクト・イヤーの条件

サンジョベーゼのぶどう畑 ワイン通販 レ・ブルジョン

トスカーナなどイタリア中央部は、イタリア・ワインの心臓部であり、代表品種はサンジョヴェーゼです。サンジョヴェーゼ種の栽培に最適な場所は、地中海性気候が大陸性気候と出会う場所と言われています。サンジョベーゼは、大陸性気候の影響が少ない温暖な地域で栽培するとジャムのように締りが無くなり、寒冷な地域では、渋みが前面に出て強烈な味になってしまいます。よって、サンジョベーゼは、キアンティを擁するトスカーナなど代表されるイタリア中央部にて栽培が盛んです。

寒い冬と霜害が無い

トスカーナの東側を貫くアペニン山脈に、大量の雪が降り、氾濫を起こさず、冬の間に綺麗な雨水が地下に溜まっている状態が望ましいと言われています。このような年のフィレンツェは、ロンドンよりも寒くなると言われています。春に、霜害が無く、新芽がゆっくりと時間を掛けて膨らんでいく状態が良いと言われています。近年は、温暖化で霜害が発生する頻度が下がり、また、リスク高い場所に、霜害に弱い品種を植えないなど生産者の取り組みにより、霜害は減っています。

5 月下旬から 8 月にかけて適度な雨量と日照

5 月下旬から 6 月初旬の開花時期から夏にかけて、時々雨が降り、適度な日照が得られることが良いヴィンテージにつながると言われています。適度な雨量は、根の健全性を保ちます。集中豪雨のような大雨の場合、根の健全性を損なったり、ぶどう果実の凝縮度が下がったりしてしまいます。また、適度な日照は、ぶどうの色づきを促進し、良いヴィンテージとしては、8 月半ばまでに色づきが終わっていることが理想的と言われています。

最も重要な 9 月は、温暖で晴天の日中とひんやりした夜

ぶどう栽培において、最も重要な月は 9 月であり、晴天が続き温暖な日中、夜は気温が下がりひんやりとしていることが望ましいと言われています。ぶどうは、アロマとフェノール類を蓄積し、酸や糖分とのバランスを整えていきます。それほど多くない雨量ならば、ぶどう樹を生き生きとさせるために良いものの、雨が数日間続くような状況は望ましくないと考えられています。この時期のぶどう果実は、果皮が薄くなることから、雨量が多いと、ボトリティス菌などによって、耐性が弱まったぶどう果実を腐敗させてしまう可能性があるからです。ぶどう果実の腐敗がひとたび始まると、ぶどう畑全体に広がってしまいます。

収穫は炎天下でなく温暖な気温で

収穫は炎天下でなくて、温暖な気候条件で行う必要があります。気温が高くないことで、摘み取ったぶどうを醸造所に運ぶまでにぶどうが痛まず、ぶどうを涼しい状態に保つことが出来ます。そして、収穫は、概ね 10 月中旬くらいまでには終了させることが望ましいと考えられています。

あわせて読みたい
イタリア (Italy) ワイン ワイン通販 レ・ブルジョン イタリア (Italy) は、ぶどう栽培に最適な土地が広がり、全土でワインが造られる「ワインの大地」、各地方ごと個性的な生産者が競い合う。イタリアは、国際品種や地域の伝...
あわせて読みたい
トスカーナ (Toscana) ワイン通販 レ・ブルジョン トスカーナ (Toscana) は、ピエモンテと双璧を成すイタリア最高の銘醸地、スーパートスカーナが世界市場を席捲し、イタリアワイン・ルネッサンスを牽引。トスカーナは、キ...
目次