缶ワインについて

缶ワイン (Canned Wine) について

最近、缶ワインを少しづつ目にするようになってきました。私たちのお店では、取り扱っていないものの、軽くて持ち運びやすく、250 ml を主流として一人でも飲み残すことが少ないため、気軽に自由なスタイルで飲むことの出来る缶ワインが注目されつつあります。

技術進化が缶ワインを生み出した

缶ワインが生み出された背景には、缶の製造技術が進化したことが挙げられます。ワインは、缶で飲むことの多いビールと比べて、アルコール度数が高く、酸も高いため、缶の金属分と化学反応を起こしたり、缶を溶かしたり、腐食させことがあるため、ワインの劣化や品質に問題が生じるとして、保存には適していないと言われて来ました。しかし、技術の進化によって、缶内部にコーティングを施すことにより、金属分との化学反応や溶解という問題を克服し、美味しく安全に缶のワインを楽しめるようになりました。

缶ワインが初めて販売されたのはアメリカであり、販売開始から程なく、アメリカにおいてブームになりました。缶ワインが人気になるにつれ、缶ワインを造る生産者が増え、2019 年からは、アメリカにおいて缶ワインのコンペティションが開催されるようになりました。

飲みきりサイズ、開栓のしやすさ

缶ワインは軽くて持ち運びしやすく、飲みきりのサイズであり、開栓もプルトップになっているため、とても簡単です。また、缶は瓶より熱伝導が高いので冷蔵庫ですぐ冷やすことができ、アウトドアのシーンでも温度調整が簡単にできるのが魅力でもあります。缶のまま直接飲む、グラスに注いで香りを楽しむなどなど、自由なスタイルにてワインを楽しむことができます。特に家飲みにおいて、重宝されるワインと位置付けられるようになってきました。

缶は熱伝導率が高く、温度管理が大切

缶ワインを楽しむためには、温度管理が大切です。缶は熱伝導率が高いため、ボトルよりも外気温の影響を受けやすくなります。そのため、常温での長期保存には向いておらず、冷蔵庫での保管が望ましいです。また、熟成向きなワインではないため、購入後は早めに飲まれることをお勧めします。

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