ボルドーの万能品種、メルロー (Merlot)

メルロー (Merlot) のぶどう ワイン通販 レ・ブルジョン

ボルドーで最も多く栽培されいているブドウ品種はメルローであり、ボルドーにおける万能選手となっています。発芽時期が早く、春霜と着色不良に襲われやすい難点があるものの、カベルネ・ソーヴィニヨンよりも早く成熟し、様々な土壌に適用でき、早いうちに味わえる滑らかで大衆的なスタイルのワインに適しています。糖分濃度とアルコール含有量は、カベルネ・ソーヴィニヨンよりも高くなります。そのため、今後、気候変動によって温暖化が進む場合、どのような変化が生じるのかについて、若干の不安要素があると言われています。肥沃な土壌ではとりわけ樹勢が旺盛になり、多くの収量を生み出します。

ボルドー原産の品種

メルローは、ボルドー原産のブドウ品種です。同じくボルドー原産の「カベルネ・フラン」とボルドーに土着している品種である「マドレーヌ・ノワール・デ・シャラント」の交配種と言われており、フランス語でメルルと呼ばれるツグミの大好物だったため、メルローという名前になったと言われています。病害虫に強い品種であり、環境適応力にすぐれるため、世界各地で栽培されています。ボルドーはもちろん、スペイン、米国での栽培が盛んであり、日本においても栽培されている代表的な国際品種の一つです。

メルローで有名な右岸地区

芳醇で力強く、色が濃く、表現力豊かな果実味というメルローに関する最高の表現を、粘土質を多く含む土壌か、寒い時も降水量の多い時であっても、亀裂の多く入った石灰岩の土壌において、多く聞くことができます。そして、メルローによるワインの最上の例が、もちろん、ボルドーを代表する銘醸地区であるサン・テミリオンやポムロールと言えます。そして、ポムロールのトップ・シャトーであるペトリュスとル・パンは、ブレンドしないメルロー単一品種によるワインで大成功を収めています。

ボルドー右岸にて、サンテミリオン、ポムロール、フロンサックを擁するリブルネ地区は、メルローの「ゆりかご」とも表現される地域であり、全栽培面積の 75 % をメルローが占める圧倒的な存在です。メドックとグラーヴでも、全面積のうち、それぞれ 41 % と 53 % を占めています。メルローは、最適な摘果期間がカベルネに比べて短く、摘果時期の決断が非常に重要な品種です。摘果を遅らせると、果実の腐敗や酸が低下する可能性が高まります。

拡大するメルローの栽培面積

ボルドーは、1970 年代まで、赤白半々の産地でした。その後、白ワイン用品種から赤ワイン用品種への植え替えが進み、現在は、生産量の約 90 % が赤ワインとなっています。ボルドーでは、メルローの栽培面積増加が続いており、現在、赤ワイン用のぶどう品種としては、メルローは、ボルドー全体で、 63 % を占めるようになりました。

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