ブライ (Blaye)
ブライは、品質と価格の両面で優れた「カリテ・プリ」なワインを生み出す産地として、近年、注目を集めるボルドー右岸の産地。
ブライ (Blaye) は、フランスのワイン産地であるボルドー (Bordeaux) の右岸地域、ジロンド (Gironde) 川の河口近くに位置する歴史あるワイン産地です。
ブライでのワイン造りの歴史は、対岸のメドック (Medoc) 地区よりも長く、粘土石灰質の土壌、日照に恵まれた温暖な気候、起伏のある美しい景観に目を付けたローマ人たちによって、ワイン造りが始められたのが起源です。
また、ブライは、ルイ 14 世の統治下にあって、敵対していたイギリスからボルドーを守るために 1689 年に建設された、星形要塞の「ブライ要塞」 (Citadelle de Blaye) が知られており、ユネスコの世界遺産に指定されています。
ブライの町とぶどう畑は、「ブライ要塞」を中心として放射状に広がり、毎年 4 月には、町のシンボルである「ブライ要塞」にて、地域を挙げてのワイン・フェスティバルが開かれ、とても多くの人々で賑わいます。
ブライの町とぶどう畑は、「ブライ要塞」を中心として放射状に広がり、毎年 4 月には、町のシンボルである「ブライ要塞」にて、地域を挙げてのワイン・フェスティバルが開かれ、とても多くの人々で賑わいます。
ブライは、かつて、ソーヴィニヨン・ブランを主体にした白ワインを生産していた地区でしたが、現在は、圧倒的に赤ワインの生産が圧倒的に多く、赤ワインの生産比率は 96 % に達し、白ワインの生産比率は、僅か 4 % となっています。
ブライの土壌は、粘土石灰質で、メルローの栽培に適していることから、メルローの栽培比率が高く、赤ワイン生産量のぶどう品種別構成は、メルロー : 75 %、カベルネ・ソーヴィニヨン : 20 %、カベルネ・フラン : 5 % となっています。
ブライの土壌は、粘土石灰質で、メルローの栽培に適していることから、メルローの栽培比率が高く、赤ワイン生産量のぶどう品種別構成は、メルロー : 75 %、カベルネ・ソーヴィニヨン : 20 %、カベルネ・フラン : 5 % となっています。
ブライにおけるワインの品質は、1990 年代頃から改善が進んでおり、「赤、白ともにすっきりした素直なタイプの興味をそそるワインが生み出される。」 (フランスワイン、テロワール・アトラス) と言われています。
また、軽くて心地よい赤ワイン、フルーティでバランス良い白ワインは、「価格と質の見合った、『カリテ・プリ』 (Qualite Prix, 品質も価格も良い) のワインとして人気がある。」 (フランスワイン、テロワール・アトラス) と高く評価され、優れた品質のヴァリュー・ワインを見つけることの出来る貴重な産地と言われています。
また、軽くて心地よい赤ワイン、フルーティでバランス良い白ワインは、「価格と質の見合った、『カリテ・プリ』 (Qualite Prix, 品質も価格も良い) のワインとして人気がある。」 (フランスワイン、テロワール・アトラス) と高く評価され、優れた品質のヴァリュー・ワインを見つけることの出来る貴重な産地と言われています。
ブライは、年間の平均日照時間は、240 日、2,000 時間と日照に恵まれ、降雨量は 800 mm と適度であり、ジロンド川の河口から近く、北大西洋海流の影響を受けて温暖です。
ぶどう栽培には最適な自然条件が揃っている産地ですが、ジロンド川の河口に近く、港湾に泥が堆積しやすいため、貿易船の接岸が困難だったことから、ブライで生産されるワインは、例えば、国際的な名声を誇るメドック (Medoc) のように、あまり有名にはならず、主に地元で消費され、また、巡礼路がブライを経由するスペインの聖地「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」 (Santiago de Compostela) への巡礼者に振る舞われ、少しずつ評判を高めていきました。
ブライのワインとワイン造りについて、「ワインは、丸みがあり、爽快で、軽い骨格のものが多い。1990 年代半ばからワインの質はかなり向上したが、それは新しい投資が注入され、また、志気の高い若い世代が台頭してきたからである。」 (フランスワイン、テロワール・アトラス) と言われ、価格と質の両方とも優れているワインの産地として、フランス国内はもちろん、国際的にも認知されてきています。
ブライは、2008 年ヴィンテージから、「コート・ド・ボルドー」 (Cotes de Bordeaux) のアペラシオンとなり、特に、ブライで生産されるぶどうのみを用いて、より厳しい生産条件を満たすワインは、「ブライ・コート・ド・ボルドー」 (Blaye-Cotes de Bordeaux) と表記することができます。
元々は、「プルミエール・コート・ド・ブライ」 (Premieres Cotes de Blaye) という格付けでしたが、「プルミエール・コート・ド・ブライ」 (Premieres Cotes de Blaye)、「プルミエール・コート・ド・ボルドー」 (Premieres Cotes de Bordeaux)、「コート・ド・カスティヨン」 (Cotes de Castillon)、「ボルドー・コート・ド・フラン」 (Bordeaux Cotes de Franc) のアペラシオンが、2008 年ヴィンテージから統合され、「コート・ド・ボルドー」 (Cotes de Bordeaux) のアペラシオンが生まれました。
「コート・ド・ボルドー」の格付けは、特定の地区からのぶどうのみを用い、より厳しい生産条件を満たすと、「産地名」+「コート・ド・ボルドー」の記載が認められるため、ブライにおける多くのワインは、「ブライ・コート・ド・ボルドー」 (Blaye-Cotes de Bordeaux) の格付けを付与されています。
ボルドー右岸の産地
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