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シモン・ビーズ (Simon Bize)

ドメーヌ・シモン・ビーズ (フランス ブルゴーニュ地方 サヴィニー・レ・ボーヌ)
シモン・ビーズは、日本人の千砂ビーズ女史が運営するサヴィニー・レ・ボーヌを代表する生産者、テロワールの魅力を見事に表現する傑出したワインを生産。
シモン・ビーズ (Simon Bize) は、サヴィニー・レ・ボーヌ (Savigny-les-Beaune) を代表する生産者と言われ、テロワールを反映した素晴らしいワインを生産していることで知られています。
シモン・ビーズは、2013 年に急逝したサヴィニー・レ・ボーヌの名手、故パトリック・ビーズ (Patrick Bize) 氏が積み上げた経験やノウハウ、畑と向き合う真摯な姿勢を引き継いで、その遺志と技巧を更に研磨し、「素直に旨い」ワインと評価される素晴らしいワインを生産、人気と実力を兼ね備えたブルゴーニュを代表するドメーヌのひとつに位置付けられています。
2013 年以降、シモン・ビーズは、日本人でパトリック・ビーズ氏の妻、千砂ビーズ (Chisa Bize) 女史とパトリック・ビーズ氏の妹であり、ヴォーヌ・ロマネ (Vosne Romanee) のドメーヌであるジャン・グリヴォ (Jean Grivot) に嫁いだマリエル・グリヴォ (Marielle Grivot) 女史という 2 人の当主によって運営され、日本と最も関係の深いドメーヌのひとつとなっています。
とりわけ、千砂ビーズ女史の活躍によって、日本をはじめとする世界各国のワイン愛好家に広く浸透しているシモン・ビーズですが、その人気は、なにより生み出すワインの水準が高いことにあります。
シモン・ビーズが造るワインの特徴は、「端正」という点にあり、白は綺麗な酸味が基調でミネラルに富み、赤はストラクチャーがしっかりとしたなかにしなやかさがあり、長期熟成に向くワインとして知られています。
造られるワインには、過剰な飾りつけが無く、白ワインは、魚介類や日本料理などと料理と合わせると、実においしく、赤ワインは、しっかりとした果実味とミネラルがあり、熟成させると優雅さが備わっていきます。
シモン・ビーズのワインは、極めて高水準で安定した品質と値頃感から、日本や地元フランスは勿論、世界各国にて非常に高い人気を誇っています。
また、シモン・ビーズの造るワインは、市場にて非常に高く評価され、ドメーヌとしてのシモン・ビーズも、サヴィニー・レ・ボーヌを代表する生産者と位置付けられています。
例えば、「シモン・ビーズは、サヴィニー・レ・ボーヌがどのようなワインを生み出すことが出来るかを確かめることが出来る格好のドメーヌである。私は、シモン・ビーズのワインをどれでも、目隠しをして買うことが出来る。しかし、一つを選べと言われれば、私は、迷わず、プルミエ・クリュ (1er Cru, 一級畑) オー・ヴェルジュレスを選ぶ。それは、赤も白も、ミネラルが高く、濃密で、複雑で、最高の興趣を味あわせてくれる。」 (ヒュー・ジョンソン氏) と称賛されています。
シモン・ビーズが、歴代に亘って所有するサヴィニー・レ・ボーヌのプルミエ・クリュ (1er Cru, 一級畑)、オー・ヴェルジュレス (Aux Vergelesses) と、パトリック・ビーズ氏の代に取得したグラン・クリュ (Grand Cru, 特級畑) のコルトン・シャルルマーニュ (Corton-Charlemagne)、ラトリシエール・シャンベルタン (Latricieres-Chambertin) を筆頭とするワインは、どの格付けであっても一切の妥協が無く、ブルゴーニュ・ワインの素晴らしさを伝える見事な仕上がりとなっています。
シモン・ビーズ
パトリック・ビーズ氏は、一切仕事に妥協しないとブルゴーニュで評判の人物として知られており、シモン・ビーズを承継した千砂ビーズ女史も同様に完璧を追求しています。
シモン・ビーズでは、テロワールとヴィンテージの特徴をできるだけ尊重したワイン造りを行っており、ぶどう畑には除草剤など化学的なものは使用せず、人為的な介入を減らし、一部の畑には、ビオディナミ農法を導入しています。
赤ワインは、発酵に全房のまま使用しており、明らかにアロマの複雑さが加わり、タンニンも少し高いものになっています。
しかし、タンニンの水準は、重々しいスモーキーさを感じないように制御されています。
ドメーヌ・シモン・ビーズの白ワインは、よい酸とミネラルの心地よいアフターが清々しいワインで、ドメーヌの極めて大きな魅力となっています。
赤ワインは、その傑出した素晴らしさが良く知られるところとなっています。
どれもしっかりした構造があり、滑らかさも十分で、テロワールの差異を反映、同じプルミエ・クリュであっても、色調から全くといっていいほど異なるほどです。
例えば、オー・ゲット (Aux Guettes) とレ・セルパンティエール (Les Serpentieres) は、隣り合ったクリマにもかかわらず、その色調、風味、味わいともに似て非なるテロワールであることが一目瞭然です。
シモン・ビーズの「ぶどう畑の管理方法に何らかのラベルを張り付けるのは難しい。介入は出来るだけ少なくし、除草剤は使わず、鋤き込みを行う。『すべてを化学的に処理していた祖父の時代が終わって現在までの 30 年間、ぶどう畑の土壌は大きく変化した』とパトリックは言う。」 (ヒュー・ジョンソン氏) と言われ、除草剤の使用を停止し、SO2 の使用を極力抑え、無濾過での瓶詰めを行うようになり、生産されるワインの品質と評価が著しく向上しました。
これらの取り組みに加え、更に極力ぶどう本来の味わいとテロワールが持つ個性を表現するために、千砂ビーズ女史は、ルフレーヴ (Leflaive) の故アンヌ・クロード・ルフレーヴ (Anne-Claude Leflaive) 女史のもとでビオディナミ農法を学びました。
そして、2008 年から、何れもプルミエ・クリュ (1er Cru, 一級畑) であるレ・セルパンティエール (Les Serpentieres)、2013 年からオー・ヴェルジュレス (Aux Vergelesses) の区画にてビオディナミ農法の導入を開始しています。
シモン・ビーズ
サヴォワ (Savoie) 出身の初代シモン・ビーズ (Simon Bize) 氏が、サヴィニー (Savigny) に土地を買ったのは、1868 年のことで、1880 年には、1 人でワインを造りました。
初代シモン・ビーズ氏は、彼のドメーヌを、息子のシモン・ビーズ氏に継がせ、2 代目シモン・ビーズ氏もまた 3 代目のシモン・ビーズ氏にドメーヌを継がせました。
その息子のパトリック・ビーズ氏が 4 代目の当主として、ドメーヌを継承したのは、1988 年のことですが、「パトリック・ビーズ氏は、それ以降、このドメーヌを、サヴィニーを訪れる人なら必ず訪れるべきドメーヌに仕上げた。」 (ヒュー・ジョンソン氏) と評価されるように、パトリック・ビーズ氏の元で、ドメーヌは、国際的な評価が大きく高まり、発展しました。
「ほっそりとした長身のパトリックは、とても静かな人物であるが、冷静沈着そうな外観の内側に、茶目っ気のあるユーモアの精神が湧き出しているのを私は見逃さなかった。」 (ヒュー・ジョンソン氏) と述懐されるように、パトリック・ビーズ氏は、ドメーヌが持つぶどう畑の拡大・充実と、ぶどう栽培から醸造・瓶詰めに至る全体にぶどうとテロワールの魅力をワインとして表現することに注力していきました。
現在、シモン・ビーズは、ブルゴーニュのドメーヌとしてはかなり大きな広さ 22 ha のぶどう畑をサヴィニー・レ・ボーヌ中心に所有しています。
伝統的に所有してきたサヴィニー・レ・ボーヌの各区画に加え、1995 年にラトリシエール・シャンベルタン (Latricieres-Chambertin)、その 2 年後にはコルトン・シャルルマーニュ (Corton-Charlemagne) と、赤、白のグラン・クリュ (Grand Cru, 特級畑) がドメーヌの畑に加わり、陣容も申し分ないものとなりました。
新しく加わった区画の内、とりわけグラン・クリュ (Grand Cru, 特級畑) のラトリシエール・シャンベルタンについて、「まず、最初に、どうしてもラトリシエール・シャンベルタンを挙げないわけにはいかないだろう。このラベルで出されるワインのほとんどが、私がグラン・クリュの水準と考えるものを下回っているため、巨額の金を支払うことなしに、『本物』のラトリシエールを手に入れることは難しい。しかし、このドメーヌのそれは、確かにグラン・クリュのラベルに達している。」 (ヒュー・ジョンソン氏) と言われ、傑出した稀少な逸品として評価されています。
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